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白石和紙工房

穏やかな秋の日に、白石和紙工房さんにお邪魔しました。
突然の訪問だったのですが、白石和紙の唯一の伝承者であり、代表でもいらっしゃる遠藤まし子さんに快く迎えて頂きました。
築 約300年というお宅は、外観は現代風となっていましたが、内装は囲炉裏の煙で燻された柱や梁が見ることができ、また、屋根のトタンの下は今も茅葺きとのことでした。重厚な印象を受けました。遠藤まし子さんは、工人・故 遠藤忠雄さんの奥様で、生前の忠雄さんとの思い出を色々と話して下さいました。1200年の歴史を誇る東大寺の「お水取り」の儀式で使う修行僧衣は白石和紙が使用されていて、まだ、新幹線が開通していなかった数十年前は一日がかりで御夫婦で奈良まで持参したとのこと。
白石和紙工房 遠藤忠雄さんクリックで拡大
遠藤さん宅で拝見した白石和紙の貴重な品々
屏風
気品のある屏風
凧

紙衣
紙衣(かみごろも)。白石和紙でできています。
紙布 紙布
紙布(しふ)織りでできた卓上掛け。紙布織りとは白石和紙を糸にして木綿などの繊維と混合で織りあげたものです。
紙布織りの機織り機
紙布織りの機織り機。
座布団
座布団。白石和紙の特徴でもある耐久性が活かされています。
紙布
柿しぶ染印象深い紙布。
◎白石和紙の作り方です。(作業工程)
<楮(こうぞ)の栽培>
楮(こうぞ)の栽培 楮(こうぞ)の栽培
白石和紙工房では和紙の主な原料となる楮の苗木の植え付けから掘り起こしまで昔から一貫されています。また、和紙の材料である「とろろあおい」(ニレ汁の原料)の栽培もしています。
楮 楮
楮切り
<楮切り>
楮を畑から切り出してきます。
枝打
<楮こしらえ>「枝打」
楮の枝を切り、小枝やつるなどを取り除き、約90センチの長さにそろえて束にします。
楮こしき
<楮こしき>
楮の皮を剥ぎやすくするため、巨大な蒸し器でふかします。一回あたり約2時間半。これを1日4回繰り返します。
皮剥ぎ
<皮剥ぎ>
蒸し終わった楮の皮を剥ぎ、「はせ」という機械にかけて乾燥させます。このよく干上がったものを「黒皮」といいます。
*黒皮を剥ぎ取ると芯が残ります。これを乾燥させると燃料となります。
楮浸し
<楮浸し>
黒皮を束めたまま1日ほど水(地下水)に浸して柔らかくします。
黒皮干し
<黒皮干し>
黒皮を小束にして10日ほど乾燥させます。この時、上下を逆転させます。これを束返しといいます。
黒皮剥ぎ 黒皮剥ぎ
<黒皮剥ぎ>
柔らかくなった黒皮を「皮ひき機」という機械で表皮を取ります。表皮が取られた内皮を「白皮」と呼びます。
白皮干し
<白皮干し>
白皮を天日で寒中で凍らせながら干します。寒風にさらすほど質が良くなり、真っ白になります。これも黒皮干しと同様、束返しをします。
白皮洗い
<白皮洗い>
乾燥した白皮を水(地下水)につけて柔らかくします。さらにゴミや黒皮を洗い落とします。
草煮 草煮
<草煮>(くさ煮)
大釜に灰汁(ソーダ)を使って煮ます。この煮た白皮を「紙くさ」といいます。
草上げ 草上げ
<草上げ>(くさ上げ)
草煮した紙くさを釜から上げ、水(地下水)に浸します。その中から紙くさを一本ずつとり、ゴミや傷の部分を取ります。
草叩き 草叩き
<草叩き>
「くさ打機」という機械で紙くさを叩き、繊維をほどいて柔らかくします。
ざぶり掛け
<ざぶり掛け>
箱状の容器に水(地下水)を入れ、草叩きされた紙くさを入れ、先端に細い針のようなものがついた棒でさらに細かいゴミ等を取り除きます。
馬鍬 馬鍬
<馬鍬(まんが)掛け>
紙くさを紙漉(す)き用の水槽(漉船)に入れて、馬鍬という木製の櫛状の道具を機械の動力を使いよくかき混ぜます。この作業が済んだものを「船水」(ふなみず)といいます。
ニレ汁 ニレ汁 ニレ汁
<ニレ汁を加える>
ニレ汁を船水に入れかき混ぜます。
*ニレ汁とは・・・ニレ汁の原料となるのがトロロアオイです。
とろろあおいを水に入れ、さらにクレゾールを入れ漬けます。そのあと根を叩くにつれ、粘り気のある液体となります。ちなみにニレ汁は岩倉で保存します。

*ニレ汁の効果・・・「紙漉き」の時、「簀桁(すげた)」(小さな竹ひごで編んだゴザのようなものを木製の四角い枠で囲った道具。細かい網目になっています。)から必要以上に水落を遅くし、一枚の紙の厚さを均一にしたり、乾燥時に紙を剥がしやすくします。
紙漉き 紙漉き 紙漉き 紙漉き 紙漉き
<紙漉き>
簀桁を手前から船水をすくい上げ、簀桁を動かしながら紙を漉きます。この作業は熟練した技が必要となります。紙の厚さや種類によりこの作業を数回繰り返します。また、その漉き方も4種類あります。さらに簀桁も用途に応じて大小様々な種類があります。
紙床 紙床 紙床
<紙床(しと)>
漉き終わったら桁から簀を外し、後ろにある敷台に紙を重ねて、一定の厚さにします。これを紙床といいます。この時、紙と紙の間にひものようなものを挟んでおきます。後で剥がしやすくするためです。そして、紙床を一昼夜ほど寝かせ、自然に水を切ります。
紙床しぼり 紙床しぼり
<紙床しぼり>(圧搾)
さらにジャッキで圧力をかけ、慎重にゆっくりと水を絞ります。このまま1日がかりプレスした状態にしておきます。
板はり 板はり 板はり
<板はり>
プレスが終わったものを紙床から1枚ずつはがし空気が入らないように干し板に張り付けます。ニレ汁効果により、別の紙から剥がしやすい状態になっています。また、厚い紙を作りたいときは、剥がす時に2枚または3枚同時に剥がします。
乾燥
<乾燥>
晴天の日に屋外で干します。天日で乾燥させるとより白さを増します。
裁断、検品
<裁断、検品>(仕上げ)
干しあった紙を干し板から剥がします。その後、破れたものやシワがあるもの等を選別し、紙の用途に応じて裁断。出来上がりとなります。
紙衣
白石和紙工房では卒業証書や和紙を使った衣類である紙衣(かみごろも)や紙子と呼ばれるもの、和紙を糸にして他の絹などの繊維と織りあげる紙布織り、名刺入れやハンドバッグ等に加工されています。
仙台萩
また、加工品の模様に使われている「仙台萩」等も栽培されています。

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