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現在の匠、佐藤紙子工房にお邪魔しました。

佐藤紙子工房 佐藤文子さんクリックで拡大
11月の初めに佐藤紙子工房に訪問。迎えて頂いたのは現 代表であり、奥様でもある佐藤文子さんでした。ここ、佐藤紙子工房を創設したのは故 佐藤忠太郎氏です。以前は呉服屋を営んでいました。
片倉信光氏 江戸時代より伝わる拓本染めの技法
昭和14年に片倉信光氏(片倉家15代当主)、遠藤忠雄氏(白石和紙工房)と共に「奥州白石郷土工芸研究所」を創立したことも知られています。佐藤忠太郎氏は江戸時代より伝わる拓本染めの技法や紙布織りを復活させました。紙布織りは紙布と呼ばれる白石和紙を細かく切って加工した糸に木綿等の繊維と組み合わせて織ったもの。白石和紙が横糸になり、他の繊維が縦糸になります。
諸紙布
ちなみに、縦・横共に和紙の糸を使う場合は諸紙布(もろじふ)といいます。
佐藤忠太郎氏は全国を行脚し、拓本染めや紙布を加工している工房を訪れ、その研究に余念がありませんでした。
紙布織り
その旅先である倉敷で知り合った、会津若松出身の和子さん(のちに長男 忠さんの奥さま)が機織りの技術を活かし、紙布織りを復活させましたが、長男 忠さんの転勤等により、その技術は白石和紙工房の遠藤まし子さんに引き継がれました。拓本染めは、版木という和紙に模様を写す時の道具を使います。
弟子
佐藤和紙工房には弟子であった吉見昭雄氏(きちみ紙子工房)や次男であった渉氏が、白石市内にあった印鑑業を営む方から版木製作の技術を習得し、拓本染めの技法を使い、和紙の加工品の製造と販売を始めたとのこと。
弟子
当時の工房には数名の弟子がいたとのことでした。
その後、佐藤忠太郎氏がお亡くなりになり、息子の渉氏が後継者となりました。
伝統工芸
そして、長い間白石の伝統工芸の発展に努められましたが、3年前に惜しくもお亡くなりになりました。現在、奥さまである文子さんが芸術品ともいわれる紙子の製法を忠実に守り、今に伝えています。
白石和紙・染紙拓本の擦り方
拓本紙
◎拓本紙(白石和紙)は「十文字漉き」と呼ばれる、一種の紙漉きの手法で作られた紙を使います。これは、繊維を充分に含んだ水を縦と横に交互に流し紙を漉く方法で、破れにくい丈夫な紙となります。
和紙への模様付け
◎和紙への模様付けは、凹版形式の版木(はんぎ)を用いた拓木方式です。
こんにゃく糊
◎染色した和紙の両面にこんにゃく糊を塗り付けます。
天然の染料 天然の染料
〜染色した和紙〜
和紙を染める時に、天然の染料を使用します。黄蘗(きはだ)という漢方薬にも用いる植物やくるみ、柿渋等を乾燥させて使います。独特で深みのある色合いになります。
こんにゃく糊
〜こんにゃく糊〜
こんにゃく粉を水で溶いて粘性がでて糊状となります。和紙に塗ると、毛羽立ちや色落ちを防ぎ、優れた防水効果をもたらし紙質を強くします。保存があまり効かないため、少量ずつ作ります。後で使う時は冷蔵庫で保管します。
版木 版木 版木
◎和紙を版木にのせ、密着させます。
馬の尻尾の毛でできた刷毛を用いて軽く叩きながら版木の模様を浮き出させ、充分に凹凸をつけます。その後、新聞を上にのせ、ある程度の湿気を取り除く。新聞紙は水分を吸収しやすく重宝します。
色付け 色付け
◎色付けはタンポに墨やアクリルの絵具材を付け大小のタンポ同士を擦り合わせて墨付きをならし、タンポで軽く押さえるようにして模様の部分に薄く墨を何回も重ねながら模様付けをしていく。
色付け
〜タンポ〜
綿などを丸めてガーゼや布でくるんだもの。てるてる坊主のような形状となっています。
天日
◎模様付けを終えたら版木より和紙をはがして天日で乾燥させます。乾燥したら、こんにゃく糊を1〜2回裏表に塗ります。
仕上げ 仕上げ
◎仕上げに少々の湿気を与えて平板の上にのせ、上から重しをのせて仕上げます。また、アイロンによる仕上げでも可能です。
模様
◎模様の立体感を損なわないように注意します。
佐藤紙子工房での貴重な品々
江戸時代より伝わる版木 江戸時代より伝わる版木
江戸時代より伝わる版木。時代を感じさせます。
印鑑ケース
重厚な印鑑ケース
宿帳 宿帳
江戸時代の宿帳を細かく分解。それを紐に加工。文字であった墨の部分が残っています。
しおり デザインが印象的なしおり。紐の部分が楮です。
紙衣 紙衣 渋い色合いの紙衣。軽くて暖かいです。
紙布 極限まで細くした紙布の前段階。
行灯 行灯
和紙でできた行灯。紙を通してもれる照明が幻想的。
携帯のストラップ
携帯のストラップ。佐藤さんのオリジナルです。
帯 帯
和紙でできた帯。紙衣の着物には必需品です。
カードケースと名刺入れ カードケースと名刺入れ
カードケースと名刺入れ。手にしっかりと馴染みます。

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